思わずガッツポーズをして飛び跳ねると
周りの人に奇妙な目で見られて

慌ててりりちゃんの座っているベンチに向かった。



「玲音?嬉しそうな顔してどうしたの?」


「あのさ、あの、さっき…」


「うん?」


「俺さ、りりちゃんの…」



「どうしたの?玲音、真っ赤だよ?」



「な、なんでもないっ」


首をかしげているりりちゃんは、
まだ青白い顔をしている。



「りりちゃん、場所、移動する?」


ベンチの横に設置されたスピーカーからは
おばけ屋敷の気味の悪い音が途切れることなく聞こえてくる。


「うん、ちょっと歩く。あんまりここに居たくない…」


「そうだね」


ぐったりしているりりちゃんの手を引っ張って立ち上がらせると、

そのままりりちゃんの手を引いて歩いた。

足に力が入らないのか、
りりちゃんが繋いだ手にぎゅっと力を入れる。



ふと、周りからはカレカノに見られてるのかな…なんて思うと、顔が熱くなった。


りりちゃんはどう思ってるんだろう?