人の集まり始めた掲示板の前に立ち、
玲音と2人で張り出されている紙をじっと見つめた。


「玲音はA組だ!」


「りりちゃんはC組だね」


玲音は黒い瞳を潤ませて掲示板を見上げている。


玲音が小柄なせいかな…

玲音、周りの男子より随分と幼く見える…



「玲音、A組に知り合いいる?」


ふるふると頭を横に振った玲音の表情から、緊張が伝わってくる。




玲音の大きな瞳が不安そうに揺れている。





「玲音、大丈夫だからねっ。帰りも一緒に帰ろうね。」



それを聞いた玲音が、頬を赤く染めてにっこりと笑った。