「お待たせ、りり花」

すると、俺の顔を見てりり花が目を見開いた。

「玲音、目、真っ赤だよ! 大丈夫⁈」

「あー、大丈夫。少し、砂が入っただけだから」

そう言って片目をこすると、竹内と目が合った。

竹内の尖った視線を感じる。

「ちょっと待って、じっとして」


背伸びして、心配そうに俺の目を下から覗き込むりり花の背中にそっと両手を添えた。


そこにサッカー部の3年がやって来た。