【玲音 side】


制服に着替えて、カレンダーを見てため息をついた。

憂鬱な一日が始まる。


「りりちゃん、すごい荷物だね……」


りりちゃんが玄関で紙袋に大きな箱を入れようと格闘している。


キッチンには甘い香りが漂う。


「ちょっと作りすぎちゃった。 あとで玲音にもあげるね!」



憂鬱な一日の始まりも、

りりちゃんの一言でこんなに気持ちが上がるんだから、

俺ってホント単純だ。