青山がボソッと呟く。
俺はその言葉の意味を瞬時に理解した。
「皆!ベットの下とかに隠れてくれ!!」
「は?なんだよ急に....」
「いいから!早くしてくれ!時間が無い!!」
俺は半場強引に三人をベットの下に物入れのように入れ込み、自分も入った。古びた木とホコリが鼻と目を刺激して一気に気分が悪くなっていくが、何とか堪えた。
「お、おい西条。なんなんだ?どういうことか説明を...」
「しっ!静かにしろ....来るぞ?」
そう、こちらへ向かってくる足音が聞こえた。地下室への入口を見つけた時に聞いたあの裸足の足音。
その事に三人ともようやく気付き、息を潜めた。
足音はドアの目の前で止まり、ギィっとドアがゆっくり開いた。ベットは扉のすぐ隣にあるので、視界の半分はドアで埋められていた。
足音は再びゆっくりと部屋の中へ入ってきて、より一層緊張感が漂った。
それと同時に地下室で嗅いだあの激臭が俺の鼻を刺激する。今にも吐きそうで、噎せてしまってもおかしくない状態にもなった。
ドアの端から出てきたのは確かに足だ。しかも予想していた裸足だ。だが、肝心なのはその裸足の状態だ。