「あぁ。僕がまだ警官の頃に面倒みてあげたんだ。"どんな人だろうとまず疑う'やっぱり基本をしっかりする性格は変わってないね。」


野宮さんは口で答えずに顔で答えた。早く答えろっと顔から言われているのがビンビン感じた。
矢沢さんはそれに対して、涼し気な顔で対策した。


「....この子達も事件を追ってるんだ。今回の連続殺人のね。」


「いいえ、その子達は容疑者の確率はすごく高いんです。自宅待機ということをいい事に、こんな山奥まで来て身を潜めようとしていたんでしょ?」


「それは君目線ね。君のいけない所は、自分の考えが一旦固まってしまうと決して緩めないこと。
彼らにとっては無実でしかない。今回の連続殺人の犯人の手掛かりがこの先にあることを僕と一緒に見つけたから、一刻も早く探しに行こうと思ってたんだよ。」


「あなたは警官を辞めた身だ。なのになんでこの事件に関わる必要があるんです?あなたは庇ってるんでしょ?弱みを握られてるんですか?」


矢沢さんは表情を暗くし、冷たい目線を野宮さんに浴びせた。


「....分かってるだろ?この事件は俺にとって因縁と言ってもいい事件と酷似している。
なんでその事を知ったかは言えない。