「...どういうことか説明してもらえます?」


「前の二件を見ると犯人は同じ殺し方、連続殺人。逆に殺し方を変えるのは考えられないし、殺す前にターゲットを精神的に圧迫するのは有り得ないのでは?」


青山の論理は嘘だと分かっていても、一瞬納得してしまうほどの物だった。野宮さんは俺が犯人と確信しているからこそ、この論理は納得せざる終えないと俺は感じた。

野宮さんは黙り込むと思いきや、また疑問そうな顔を浮かべた。


「潤平君....君は何故笹井 千恵の死因を知っている?その事は非公開の筈だ。なのに君はそれを知っている前提での話だ。一体....どこでそれを知った?」


さっきまでヘラヘラしていた青山の顔がピタリと止まった。
ここでもし情報の事を知られたら、青山やそれを知ってしまった俺達は、闇住人に会えない可能性が大きくなり、長富も保護されてその間に女の人に殺される。

そんな今後の選択を迫られている青山の答えは....


「野宮さん。うちの親といつ電話しました?」


「...何のことだ?質問に答えてくれ。」


「あなた....うちの親と笹井のことで話してますよね?正確な時間は覚えてないですけど、夜辺りに。"関連性のある異常連続殺人事件"...でしたっけ?」


その言葉を聞いて野宮さんは固まった。そしてどこか悔しそうな表情をした。