グイッと顎をもたれる。


正人の顔は、怒りの顔だった。




「知らねーよ!………あーあ、お前にフラれるなんて。もっと遊んどけばよかったかなあ。」



腰が抜けたのか、立ち上がれない。



「お前のこと、回してやればよかった。」


ニヤ、と笑う正人は、精神的に狂っている。


何も、言えない。

恐怖で、声が出ない…。


「…なんか言えよ、オラッ!!」


バンッ


「……痛っ」


また、殴られた。


「おい!!」


ドンッ

「……っ」



完璧に、暴力を受けた。

その後も、何度も体を蹴られる。

楽しそうに笑いながら、あたしを蹴る正人は、正人じゃなかった。



「……うっ…」


「なんだよーもっと叫べよー」


バンッ

ドンッ

ガッ

バコッ





「痛い…辞めて…」



どうして、こんなにあたしは殴られているの?



「無理無理~」



意識が、遠のきそう。