重たい気持ちを持ったまま、気を晴らすため、勉強をした。
だけど、頭に浮かぶのは唯のことばかり…
耐えきれなくて、手帳に本音を書く。

今日で唯と話さなくなって1週間…
相変わらずな日々。
唯と話したい。
唯にごめんって言いたい…
唯の幸せを壊したいんじゃない…
唯に幸せになって欲しい。
だけど、唯の考えは私と違う。
唯が今、幸せなら、それでいいのかな…?
だけど、唯は騙されてて、いいのかな?
唯が浮気を知ったら、死んじゃうかも…
そうなる前にどうにかしたい…
けどどうしたらいいの?

文章でもない、ただの気持ちを書いただけ…
それなのに、なんだか、少し楽になれる。
これが無ければ、最近なんだか不安だから、いつも持ち歩く…
ほぼ、毎日書いている。
唯とまた、帰りたいな…
そう思っていると、携帯に電話がかかってきた。
誰から?
「…!」
その相手は翔くんで息が止まりそうだった。
深呼吸して、電話に出る。
「もしもし?」
『もしもし、せっちゃん?ねぇ、空、見てみなよ』
空?
窓を開けて、空を見上げる…
だけど、翔くんが何をしたいのかわからない。
「何よ?」
『いや…その…星が綺麗だし、いっぱいだなぁと思って』
「ふ、それだけ?」
『めっちゃ、すごいじゃん。俺が数えたら、2356個あった』
「星は数えきれないくらい空に広がってるのよ?」
『せっちゃん、真面目だな〜適当に言ったのに』
「それだけ?何か他に用はないの?」
『うん』
それだけなんだ…
なのに、なんかこのやりとりが楽しかった。
『せっちゃん』
急に真面目な声になった翔くん
『何か、あったら、なんでも言ってね』
「うん、そのつもりよ」
『そ、じゃあ!』
「バイバイ」
そうして、電話は切れた。
なんだか、1人じゃない気になった。
光が…見えた気がした。