「あれって…」


視線の先を見つめて私は少しの間フリーズする。

どこかで見たことあるよーな…。


「遠野さん?知り合い??」

高崎さんが不思議そうに私の顔を覗き込む。


どこで見たんだっけ?

……あっ!!



「今朝みた人だ。」

今朝の、プリント拾ってくれた、不思議な雰囲気をまとった人。


私はもう一度しっかり一ノ瀬…くんを見る。


格好いいって人気と言ってただけはある。

180を優に越しているであろう長身と、無造作に整えられた清潔感のある髪。少し切れ長の瞳に筋の通った鼻。


今朝はあまり見ていなかったけど相当なイケメンだった。