「え、なにあの子めっちゃ可愛いんだけど!!」
「誰!?」
「おいおい、うちのクラス入ってきたぞ!」
周囲が一気にざわめき、顔をあげる。
教室の扉から丁度入ってきたのは、昨日髪を切った高崎さんだった。
「ああ、高崎さん。おはよ」
「おはよっ!遠野さん!」
高崎さんに向かってひらりと手を振ると、高崎さんは嬉しそうに挨拶をしながら駆け寄ってくる。
「「「高崎さん!?」」」
すると、周囲が驚きの声をあげる。
「え、高崎さんって、あの、めっちゃ地味ーな子?」
「いつも遠野さんにくっついてる子?」
「うそーっ、全然違う!可愛すぎ!!」
「地味だけど良い子だと思ってたんだよね、狙っちゃおかな~」
「ばっかお前、顔見て言ったろ!」
好き放題言ってるなぁ…と呆れつつ、高崎さんの反応を伺う。
やっぱり、こんなに言われたら照れるよね。
それとも驚いてる…?
戸惑ったりはするよね普通。
見ると、高崎さんは全く予想外の反応をしていた。