勝手に色々と今日のプランに考えを巡らせていると、ふと違和感がよぎる。


「それにしても高崎さん、凄くジャストタイミングだったね。丁度今来たの?」


尋ねると、高崎さんは曖昧に笑って答える。


「実は、一時間前に来てて…。遠野さん目立つから、すぐわかったよ」


「一時間前!?時間違った?」


もしかして、時間を間違ってきちゃったのかな。

一時間も待たせてしまった?


「ちがうちがうっ。合ってるよっ。私が早く来すぎちゃっただけ。美容院も一時に予約してくれてるんだよね…? 」

私が不安な顔をすると、高崎さんは勢いよく否定したので、私はほっと胸を撫で下ろす。


「よかった。今日さ、美容院出たら服見に行かない?オススメの店に高崎さんに似合うのたくさんあると思うから、私見繕ってあげたいな♪」


愛想笑いをしっかりと浮かべて誘うと、高崎さんの頬がぽおっと赤く染まる。


「買い物も一緒にしてくれるの…!?ありがとう、嬉しい!遠野さん、凄くオシャレだもんね」


キラキラーっ!!尊敬ですっ!みたいな視線を向けてくる。

高崎さんって小動物、犬みたい。

純粋な目が少しくすぐったい。



「ありがと。じゃあ、行こうか」

「はいっ!」


返事がわんっ!に聞こえてしまい、私は軽くつぼってしまった。