ふと顔を上げると、洗い立ての雲ひとつない空が目に入った。 「うわ、キレー…」 思わず目が離せなくなる。 吸い込まれるような青がどこまでも続いている。 その時、開け放されていた窓からひゅうっと風が吹き込んだ。 窓の外に気をとられていた私の腕から、簡単にプリントが離れていき、舞い上がる。 見事に半分以上のプリントが床に落ちてしまった。 「はぁ…」 私はため息をつくと、仕方なくしゃがんでプリントを拾い始めた。