「ううん、なんかすっごく食べるな~って思って♡」


私が言うと一ノ瀬はさらに怪訝そうな顔になる。

「それだけ?」

私が全部食べたいと思っていたって言うのは食い意地はってるようだからNG。


「うん、そうだよ?」


きゅるんと上目使いで言ってみる。

自慢じゃないけど、これをしたら大抵の男は落ちる。

男なんて所詮そんなもんだ。


「ふーん…。あっそ」


一ノ瀬は一気につまらなさそうな顔になると、お菓子がぱんぱんに入った袋を持って行ってしまった。