練習試合からの帰り道。


地元に着いて直と恵奈、幼馴染3人になった。



「あの子、心って呼ばれてた。 顔もそっくりで名前まで一緒……そんな偶然ってある!?」



涙目の恵奈の瞳は揺れている。


こんなに感情的な恵奈は珍しい。


普段は感情で突っ走る直を宥めるくらい冷静だ。



「お前はいつから知り合いだったわけ?」

「心がカフェでバイト始める少し前。 本当に偶然知り合ったんだ。 初めてあった時は目を疑った」



ココと同じ顔、同じ声をもつ同じ名前の心。


あり得ないと思った。


そう思いながらももう一度調べずにはいられなかった。



「お前が女遊びしなくなった理由が分かった。 で? お前の考えは?」

「あの子はココだよ」

「嘘!! だってっ__だってココは死んだって言われたじゃない!! お葬式にも行った! 火葬場にも__っ」



泣いて言葉にならない恵奈の肩を直が抱いた。



「でも俺らは見てねー。 ココの顔だけ見てねーだろ」



そう。


ココのご両親とマコ姉の顔は見た。


けど、ココは損傷が激しいからと顔を見せてもらえなかった。