「おは。リム」
「おはよーう」
私が席に着くと、隣から軽いあいさつをされた。
シーナだ。入学当初から何の縁なのか、何故仲良くなったのかはよく覚えていない。だが、この学園の中では一番仲が良いと言っても過言ではない私の親友だ。何かと話も合うし。
「今日は転校生がウチのクラスに来るらしいよ〜」
「転校生ぃ?」
「この学園に転校生って珍しいけどね。よくあるテンプレだと、」
「A級の魔術師!?」
「ちっげえよ。お前さんはこの歳でA級がいると思うのか?んん?」
「実際いるじゃん。5歳でA級魔術師に昇格した女の子が!そいうシーナだって、いつのまにかC級に上がってた口でしょ?もしかしたらってことが…」
「ないから。あれはレア。私はただ才能に恵まれてただけ。」
「自分で自分の才能を認めた!さすがシーナ!」
「私もそこが自分の美点だと思ってる。」
トントン拍子に話が流れていく中、フンと腕を組みながら自慢げに笑うシーナに私は若干呆れを感じる。
まあ、四年も一緒にいたら嫌でも慣れちゃうんだし、別に気にしてないけど。