(恋、か...)
あのあと、
ずっと考えていた。
人との付き合いが苦手なくせに、
誰が好きとか、難易度が高すぎる。
なれないものには、手を出したくない。
「水~!」
フラフラと下駄箱で靴を履き、
外に出ると、運動部の人たちが、
水を求める声が聞こえる。
そのなかには、
市原先輩の声もあった。