女教師は眉間に皺を寄せた。

ゆうきは真っ直ぐ澄んだ瞳で彼女を見つめる。

「だって先生の声があまりに綺麗で…子守歌のように聞こえたんです」

この一言で女教師の眉間の皺はとれた。

「まったく…いつも口が上手いわね」

そう言いながらゆうきに背を向け教卓に戻る後ろ姿は、今にもスキップしそうだ。