「そんなの由良も一緒じゃない」

ゆうきは由良の隣に移動した。

「案外俺達はこれぐらいの距離なのかも」

そいういって腰を下ろした。

ゆうきと由良の距離はものさし一本入らない。

お互いの匂いが鼻をくすぐる。

「タイプは違えど、俺達は似た者同士かもよ?」

ゆうきは由良の艶やかな黒髪を掬った。

「あの…生徒会長さんのことなんですけど…」

由良がタイミングを計っていたのは知っていた。

本当はもう少し押したかったが、今日はこの辺にしておこう。