少しは好感度UPかな、なんて思ってみる。

「由良…って呼んでいいかな?」

まずは当たり障りのない質問からする。

いきなり「何で来たの?」なんて聞くのはバカがすること。

「あ、はい。全然いいですよ」

「由良はどうして敬語なの?俺と同い年なのに…」

あっと由良は左手を口にあてた。

「すみません。でも何か西城さんは雲の上の人って感じで…」

由良の返事を聞いてゆうきはクスクス笑いだした。

「ゆうきでいいよ。といっても由良は呼び捨てできなさそうだから、ゆうき君で」

「じゃあ…ゆうき君」