そうと決まれば行動あるのみ。

ゆうきは木の後ろから出て二人に近づいた。

「誰!?」

由良に迫っていたのは三年の男勝りな先輩だった。

「先輩、悪いですけどその子は俺のなんで手出さないで下さい」

「西城ゆうき…」

その先輩はバツが悪そうな顔をして去って行った。

「大丈夫?」

ゆうきは何人も落としてきた悩殺スマイルで由良に微笑みかけた。