「桃原〜ちょっといい?」



「あ、うんっ」


心配そうな黒瀬に呼ばれた



いってらっしゃい〜なんてにこにこ笑ってる花華に手を振って



「どうしたの?」



「あっいや、なんもないちゃあなんもないんだけど…


なんとなく」



なんとなく心配だったからって少しそっぽをむいた

その顔はほんのり赤い



「ありがとう



黒瀬が心配してるのは友達ができるか?

それとも三浦の好きな人がいるから?」



なんていじわるな質問をしちゃう


「いやっそれは…」


分かりやすいなぁ黒瀬



「ふふっ
どっちも大丈夫だよ?ありがとう」



やっぱり三浦の好きな人は花華なんだ


「…っ何もできなくてごめん」


ううん、わたしは連れ出してくれただけでも助かったの


それにもうあのときやんわりと振られてるし