弥生に自分の正直な胸の内を聞いてもらって、気持ちがすごく軽くなった。
わたしを正直から見据え、わたしだけを受け入れて、必要としてくれる。
それが心地良くて、つい求めてしまう……。
雨音が座っているであろう裏庭へ、ゆっくりと足を進めていく。
「雨音っ」
いつものように校舎の壁に背中を預け、足を前に投げ出して座る雨音が空を見上げていた。
呼び掛けるわたしにぼんやり見上げていた瞳をこちらに向け、小さく笑う。
おいで。
そう言わんばかりに自分の隣をポンポンっと叩き、わたしの足を促した。
並んで座るこの場所から見上げる空も、すっかり見慣れたな。
そんな安心感のせいだろうか……。
気が付けば意識は穏やかな空気と混ざって遠ざかっていった。
慌てて目を覚ましたのは五限目の授業の真っ只中。
壁にもたれていた体を起こそうと力を入れたとき、
「……あっ」
自分の右手を包むように重ねられた手のひらに気付き、視線を上げた。
わたしを正直から見据え、わたしだけを受け入れて、必要としてくれる。
それが心地良くて、つい求めてしまう……。
雨音が座っているであろう裏庭へ、ゆっくりと足を進めていく。
「雨音っ」
いつものように校舎の壁に背中を預け、足を前に投げ出して座る雨音が空を見上げていた。
呼び掛けるわたしにぼんやり見上げていた瞳をこちらに向け、小さく笑う。
おいで。
そう言わんばかりに自分の隣をポンポンっと叩き、わたしの足を促した。
並んで座るこの場所から見上げる空も、すっかり見慣れたな。
そんな安心感のせいだろうか……。
気が付けば意識は穏やかな空気と混ざって遠ざかっていった。
慌てて目を覚ましたのは五限目の授業の真っ只中。
壁にもたれていた体を起こそうと力を入れたとき、
「……あっ」
自分の右手を包むように重ねられた手のひらに気付き、視線を上げた。