「日咲……座って?」




言われるままに座ったわたしを、ずっと撫でてくれる大きな手。




結局雨音は、わたしが泣き止むまでずっとずっと……何も言わないで撫でてくれた。






雨音の笑顔も優しさも……貰える資格なんてわたしには無い。




それでも、




この場所を……雨音を求めてきたわたしは、確実に雨音に惹かれ始めている。






そんな予感を、都合良くも感じていた……。