私の問いに、ディオンは少し厳しい表情で答えた。

「王子としての命令だ」

「……だったら、従わない!」

そう言い放つと、ディオンの前から走り去る。

「おい!待てよ!」

ディオンに呼び止められたが、私は立ち止まらなかった。