だから、全部受け取れ。

そんな想いを込めて彼女をキスしたまま抱き寄せた。



洞窟に日がかすかに差し込んで来て目が覚めた。

俺が身じろぎしたら、眠っていたモコの目が開いて俺と目が合った。

「モコ、おはよう」

毛を撫でて挨拶すると、モコはガオーッと挨拶を返す。

このモコの声に驚いて、俺の腕の中でグッスリ眠っていたアンが目を覚ました。

パッと目を見開き、「今の何?」と慌てた様子で俺を見る。

「モコの朝の挨拶」

ニッコリ微笑んで答え、アンにキスをした。

「おはよう」

俺の不意打ちのキスにもまだ慣れていないようで、アンはじっと俺を見たまま。