ラミレス王の立体画が喋ったというのは、やはりアンが彼の血を引いているからだろうか。

「ラミレス王に導かれたんだな」

俺の言葉にアンは静かに相槌を打つ。

ラミレス王は彼女が来るのを待っている。

「うん。それでね、その時、頭の中に見えたの。ラミレス王が眠ってる場所はこことは違うけど、洞窟の中だった。聖剣も彼が握ってて……」

ある意味神の啓示だな。

「へえ、洞窟ね」

それがわかっただけでも聖剣を探しやすい。

「今日はゆっくり休んで明日に備えよう。日が明けたら聖剣を探しに行く」

アンに伝えると、指をまたパチンと鳴らして今度は毛布を出した。

「さあ、寝よう」

大きなモコの身体をベッド代わりにしてアンと一緒に横になり、毛布をかける。

そしたら、アンがフフッと笑みを零した。