もう一度、古文書を調べる必要がありそうだ。

そんなことを考えていると、ドアをノックする音が聞こえた。

恐らくラルフだろう。

「入れ」

そう返事をして、ベッドを出ると、近くにある椅子に腰掛ける。

今日はだいぶ魔力を使ったせいか、身体の疲れを感じた。

部屋に入ってきたラルフは、俺の前に立つと口を開く。

「アンの方は大丈夫でしたか?」

ラルフは俺がアンを助けるために城を抜け出したのを知っている。

「ああ。だが、フィオナ達に襲われていて、俺が来るのが遅かったら危なかったな」

「あの雷と雨はやはりあなたの仕業だったんですね」

ラルフは溜め息交じりの声で言う。

「怒るなよ。俺がああしなければ、アンはフィオナに連れ去られていた」