「あ、あのね!
補習引っ掛かるかもって……ね?
なんかそればっかり考えてて……ははは」


「まぁ完璧に補習だろーな」


「なんですってぇ!?」


「も、もう薫くん!
まだ分からないでしょ?
きっとこの3人で勉強したらいけるよ!」




………………え?


3人でやるのですか……?


3人ってこの3人……?



ふ……


2人でやるんじゃないんかいぃぃぃぃ!?











びぶん……?

せきぶん……?

さいん……?

こさいん……?

たんじぇんと……?




「なにそれ初耳だよ!」


「……声でけえよ。
ここ図書室だぞ……」


「だって!!
……あ、ごめん……。
だ、だってぇ……」


「……綾。
さすがにそれはマズイかもね……」




……うう。

何よこのリア充どもめ!

同じような顔して見てこないでよぉ……!


仕方無いじゃんんんん!

得意科目無い上に数学は大の苦手だし……




「ほらもっかい説明するから聞いとけよ」


「……ふ、ふぁい……」




でも実際……薫が近過ぎて集中出来ないし。

髪伸びたなー。

てか相変わらず睫毛長いな、羨ましい!


結局また説明は頭を新幹線並の勢いで通過するだけ。



「……ってこと。
分かったか?」


「……う、うええ!
ももももちろんだ!」


「……二度と説明してやらねー」


「……ひど!」


「聞いてねー方が酷いだろーが」