「あ、あのね!
補習引っ掛かるかもって……ね?
なんかそればっかり考えてて……ははは」
「まぁ完璧に補習だろーな」
「なんですってぇ!?」
「も、もう薫くん!
まだ分からないでしょ?
きっとこの3人で勉強したらいけるよ!」
………………え?
3人でやるのですか……?
3人ってこの3人……?
ふ……
2人でやるんじゃないんかいぃぃぃぃ!?
*
びぶん……?
せきぶん……?
さいん……?
こさいん……?
たんじぇんと……?
「なにそれ初耳だよ!」
「……声でけえよ。
ここ図書室だぞ……」
「だって!!
……あ、ごめん……。
だ、だってぇ……」
「……綾。
さすがにそれはマズイかもね……」
……うう。
何よこのリア充どもめ!
同じような顔して見てこないでよぉ……!
仕方無いじゃんんんん!
得意科目無い上に数学は大の苦手だし……
「ほらもっかい説明するから聞いとけよ」
「……ふ、ふぁい……」
でも実際……薫が近過ぎて集中出来ないし。
髪伸びたなー。
てか相変わらず睫毛長いな、羨ましい!
結局また説明は頭を新幹線並の勢いで通過するだけ。
「……ってこと。
分かったか?」
「……う、うええ!
ももももちろんだ!」
「……二度と説明してやらねー」
「……ひど!」
「聞いてねー方が酷いだろーが」