仕方ない…ここまできたらなんとしてでも一くんの作戦通りに1月31日に会ってもらうようにしよう。
「えぇっと…凪さんもお祝いしたいだろうから一緒に買い物もしたら駄目かな?」
「俺は別に構いませんが…。本当にいいのでしょうか、ナギ様はそれで」
「うん。凪さんならきっといいって言うと思うよ」
…言うよね、多分。
いいよね、多分。
ごめん、凪さん。
サプライズが終わったらちゃんと謝る。
「わかりました。では、1月31日に。若もいいですよね?」
「えっ!?ええっ…!?俺様もか!?」
「何をおっしゃっているんですか。あれほど会いたいって言っていたのは若でしょう」
「あ。ごめん、いつきくん。凪さんは先にいつきくんとだけに会って話がしたいって」
「え?俺とだけ、ですか?」
「うん」
まさかの自分だけに会いたいと言われたことに驚いたようで、困った表情で一くんに目を向ける。
いつきくん的には会いたがっていた一くんに凪さんを会わせてあげたいんだろうな。
「浅井さん。どうにかナギ様に若とも会って頂けるように伝えてもらえませんか?」
「えっ?あー…うん…えっと……」
「おいおいおい、いつき。静音を困らせるなって。ナギはお前とだけに会いたいって言ってんだからいいだろ、それで」
「ですが…」
「そ、それに!先にいつきくんとだけって言ってたし、あとで一くんとも会ってくれると思うよ!」
「だそうだ!」
眉間にしわを寄せ、私と一くんを交互に見る。
やばい。勢いありすぎちゃったかな…バレちゃったかな…。
「……わかりました。では俺とナギ様とだけで先にお会いしますね、若」
「お、おー。ナギによろしく言っといてくれ」
「はい」
ふぅ…。
なんとかバレていないようだ。
あとは1月31日の当日を待つだけ。