2010年 秋
夏の終わり。少し寒い夜風。歩いて涼しい空気。
わたしはこの季節が大好きだ。
綾瀬 翼。19歳。ごくごく普通の大学2年生。
これはわたしとふたりの男との10年間による物語。
夏の終わりの9月。家までの道をゆっくりと歩きながら音楽を聴く。この時間が好きだ。
テテテテテテテテン テテテテテテテテン
あ、電話だ。
「翼〜〜〜!」
電話に出ると親友の紗羅からの電話だった。
「どうした?」
「拓也がさー、最近ずっと帰り遅いし女とこそこそ連絡とってるみたいだし。もう無理かも」
「えー、いまどこいるの?」
「もう家出てきた!きょう泊めて!!」
「え?きょう?いや、急すぎない?」
「別に誰も来ないでしょ?ならよくない?」
「いや、まあ、来ないけど。まあ仕方ないかあ」
「てかもう向かってるし!待っててね!お酒買ってく!」
「はいはーい」
親友の紗羅はいつもこんな感じだ。
嵐のようにきて嵐のように去っていく。
中学高校大学と8年間一緒にいてなぜか見た目も性格も真反対なのに飽きないでずっと一緒にいる。
夏の終わり。少し寒い夜風。歩いて涼しい空気。
わたしはこの季節が大好きだ。
綾瀬 翼。19歳。ごくごく普通の大学2年生。
これはわたしとふたりの男との10年間による物語。
夏の終わりの9月。家までの道をゆっくりと歩きながら音楽を聴く。この時間が好きだ。
テテテテテテテテン テテテテテテテテン
あ、電話だ。
「翼〜〜〜!」
電話に出ると親友の紗羅からの電話だった。
「どうした?」
「拓也がさー、最近ずっと帰り遅いし女とこそこそ連絡とってるみたいだし。もう無理かも」
「えー、いまどこいるの?」
「もう家出てきた!きょう泊めて!!」
「え?きょう?いや、急すぎない?」
「別に誰も来ないでしょ?ならよくない?」
「いや、まあ、来ないけど。まあ仕方ないかあ」
「てかもう向かってるし!待っててね!お酒買ってく!」
「はいはーい」
親友の紗羅はいつもこんな感じだ。
嵐のようにきて嵐のように去っていく。
中学高校大学と8年間一緒にいてなぜか見た目も性格も真反対なのに飽きないでずっと一緒にいる。