私の真剣な表情に、総司も座って姿勢を正した。





「なに?」





『私ね、もしかしたら時間が限られているかもしれないの』





「なんの時間?ここにいられる時間?」





『それもそうだけど、命の時間かな』





「命……??」





『私、桜華っていう人間の種類なんだって。1000年に一度生まれるとする人の事』





黙って聞いている総司の瞳をしっかりと捉えて続けた。






『桜華は白の桜華、黒の桜華と別れて、ほとんどの人が黒に染まってしまうの。黒は二度と白へは染まらない。





二度と素の自分には戻れないの。私も何度か黒になりかけたわ。最近は力の暴走までしてしまって……。





ここへ来たあの日、私は初めて人を斬った。怖かった…。怖くて怖くて仕方がなかった……。そんな私に勇気をくれたのが新選組の皆なの。





黒に染まってしまったら私はあなた達を殺しかねない。新選組の皆だけじゃない、私は私の命が尽きるまで人を殺し続けるわ。






そんなの嫌…絶対に嫌なの。白の桜華になる方法もわからずに力が暴走してしまった。





私は護りたいものを護るために死にたい。皆を、総司を守る方法があるなら私はなんでもする。





だから、死ぬしかないの』