次の日、昨日も矢吹くんの事でよく眠れなかった私はほんの少し睡眠不足になっていた。


「ふわあ…眠い」


寝ようと思うと中々寝れなくて気が付くと朝日が上って起きる時間になってしまっている。


昔からそうだ、何か悩みごとがあれば寝れなくて、寝れなくなったのはあの事があってからだと思う。



・:*:✿・:*:✿
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「………はっ!」


(しまった、寝落ちしてた…)


いつの間にかうたた寝していたようだ。


「ふわ…」


さすがに寝れないのが2日続けると疲れる。


(だめだ少しだけ寝よっかな…)


それに、眠すぎて勉強にも手がつかない。


そう思いテーブルから立ち、ベットへ移動しようとする。



と、その時⸺。


《コンコン》


「はい?」


「ことはちゃん」


「矢吹くん?」


部屋の扉が軽く叩き矢吹くんが訪ねてきた。


「今いいかな?」


「あ、うん」


なんの用事? と思っていたら昨日の事を思い出しピンと来る。


「あ、宿題してる最中? 邪魔しちゃった?」


「ううん、大丈夫だよ」


「そっか」


矢吹くんは「自分の部屋でいい?」と言われたのでそのまま矢吹くんの部屋へと向かった。


「宿題か、俺もやんないとな。
全然進んでないんだよね」


「そうなんだ」


「うん。2学期から編入する学校から夏休みの宿題もらってるからやんないといけないんだけど」


そっか、前の学校から転校する形になるんだ。


「俺、じいちゃんの事もあって6月後半から学校行けてなくて、成績が中間しかないから、その分の成績を入れる為に期末分の宿題も出てるから普通より多めなんだよねー」


「そ、そうなんだ。
あ、でも編入試験受けてるんだよね」


「うん、7月に受けたよ」


どこの学校に入る事になっているんだろう。


この辺近くにある学校って言えば知れているし、1番近くなら柚里夏ちゃんも行っている高校だろう。


そんな事を考える内に矢吹くんの部屋にと着いてお邪魔していた。