「はい、ことはちゃん!」
それからしばらくして、矢吹くんが紙袋を持ってお店の奥から出てきたのだった。
「あ、これ俺が支払うから」
「ええ」
お店の人にお金を渡してそのまま私に紙袋を渡してくれた。
「えっ」
「えっ何それ?」
「いいの?」
「うん」
「ありがとう…」
やっぱり矢吹くんは本当に優しい人だ。
人に興味ないなんて嘘みたいに優しい。
「ねえ、何よそれ? こんな子にあげる必要あるの?」
雫鈴先輩の友達の女の子は相変わらず酷い言葉を掛けている。
それがあまりにもしつこいもので。
「ねえ、さっからなんなの? ちょっと胸糞悪いし、鬱陶しいからやめてくんない? まじで」
「矢吹…」
矢吹くんは人には興味ないし自分の事をどうでも思っているけど、結構短期な人でそしてはっきり言う人だ。
「ちょっと失礼じゃないの? 本当の事なんだから」
「失礼なのはどっちなのかな? よくそんなに人を傷付く事言えるよね? 本当の事だとしても言っていい事と悪い事くらいあるよね? そんな事もわかんないくらいに頭腐ってんのかな?」
「はあ!?」
「…矢吹、言い過ぎだから。分かるけど気持ちは」
(…矢吹くん)
それから雫鈴先輩のお友達は不機嫌そうに帰っていった。
「相変わらず、お前は口が悪い」
「だって、あんな言い方されてるんだよ。
可哀想でしょうが」
「わかるけどさ」
「でも、ありがとうね、矢吹くん。
私じゃあ、何言っても聞いてくれないから」
「なめ腐られてるんじゃないですか?」
「矢吹…お前もういいから」
「……」
多分、違うと思うけど…でもどうだろう。
ふいに矢吹くんの方へ顔を向ける。
「……矢吹くん」
「ことはちゃん」
矢吹くんはそっと私に手を伸ばし頭を優しく撫でてくれた。
「……っ」
さっきまで、ううん、もうずっと心がむしゃくしゃして体調が悪くて、苦しくて悲しくて悔しくてそんな感情ばかりだったのに、なのに矢吹くんが登場してからはなぜかすごく心が晴れてきている気がしてた。
「矢吹くんんは、優しいのかいじわるなのか、よく分かんない」
「あーあはは、ごめんね」
それからしばらくして、矢吹くんが紙袋を持ってお店の奥から出てきたのだった。
「あ、これ俺が支払うから」
「ええ」
お店の人にお金を渡してそのまま私に紙袋を渡してくれた。
「えっ」
「えっ何それ?」
「いいの?」
「うん」
「ありがとう…」
やっぱり矢吹くんは本当に優しい人だ。
人に興味ないなんて嘘みたいに優しい。
「ねえ、何よそれ? こんな子にあげる必要あるの?」
雫鈴先輩の友達の女の子は相変わらず酷い言葉を掛けている。
それがあまりにもしつこいもので。
「ねえ、さっからなんなの? ちょっと胸糞悪いし、鬱陶しいからやめてくんない? まじで」
「矢吹…」
矢吹くんは人には興味ないし自分の事をどうでも思っているけど、結構短期な人でそしてはっきり言う人だ。
「ちょっと失礼じゃないの? 本当の事なんだから」
「失礼なのはどっちなのかな? よくそんなに人を傷付く事言えるよね? 本当の事だとしても言っていい事と悪い事くらいあるよね? そんな事もわかんないくらいに頭腐ってんのかな?」
「はあ!?」
「…矢吹、言い過ぎだから。分かるけど気持ちは」
(…矢吹くん)
それから雫鈴先輩のお友達は不機嫌そうに帰っていった。
「相変わらず、お前は口が悪い」
「だって、あんな言い方されてるんだよ。
可哀想でしょうが」
「わかるけどさ」
「でも、ありがとうね、矢吹くん。
私じゃあ、何言っても聞いてくれないから」
「なめ腐られてるんじゃないですか?」
「矢吹…お前もういいから」
「……」
多分、違うと思うけど…でもどうだろう。
ふいに矢吹くんの方へ顔を向ける。
「……矢吹くん」
「ことはちゃん」
矢吹くんはそっと私に手を伸ばし頭を優しく撫でてくれた。
「……っ」
さっきまで、ううん、もうずっと心がむしゃくしゃして体調が悪くて、苦しくて悲しくて悔しくてそんな感情ばかりだったのに、なのに矢吹くんが登場してからはなぜかすごく心が晴れてきている気がしてた。
「矢吹くんんは、優しいのかいじわるなのか、よく分かんない」
「あーあはは、ごめんね」