「ことは、待って。一緒に行こ」
「………」
先に家を出たことはを追いかけるかのように私も家を出る。
「いいよ、1人で行くから」
「えっでも」
「くるなちゃんと一緒に行くと、また変な事言われるから嫌。ただでさえ、私の存在自体に変な事を言われるのに」
そうことははっきりと告げて、すたすたと先に行ってしまった。
「やっぱりだめなのね」
私はことはと仲良しの姉妹として見られたいのに、ことはは私と一緒にいる事を嫌がられている。
どうしたらいいのか本当に分からなくなっていた。
「はあ~あ」
「どうしたの、くるな。大きなため息なんか付いて」
「うん」
友達が心配そうな様子にクラスメイトが私の態度になぜかそわそわし始めた。
まあ、いつもの光景だ。
「月野さんが溜息をついた」
「お前なんかしたのかよ」
「してねえよ。お前じゃねえの?」
「どうしよう。なんか困らせる事したのかな」
「もしかして、悩み事があるんじゃあ」
「………」
ものすごく心配された会話が飛んでくる。
いつもの光景だけど。
私が何かをしたら、私が何かを言ったら、大した事でもないのになぜか話題とされる。
これが、ことはを疑心暗鬼させてしまっている原因でもある。
「前から思っていたけどさ、異常だよね。くるなに浸透している人達って」
「う、うん」
「くるなって結構ポンコツな部分多いのにね。
誰が完璧人間って言ったのは」
「さあ、誰だろうね」
私にはどういうわけか、小学生の頃から男女ともに妙な人気があって、私の事を悪く言ったら罰を与えるという噂を聞いた事がある。
あとなぜかファンクラブがあるらしい。
私はそこまですごい容姿している訳ではないと思うが。
たまに芸能関係の人からスカウトを受けられた事は多々あるけど、私は興味はなくそもそも私はそんな誇れる見た目ではないと思うんだけど。
でもその人気のせいで、ことはは私の事を避けるようになったのは。
「くるな先輩」
「あ、唖桐くん」
昼休み、中庭の自販機コーナーにやってくると、唖桐くんとそのお友達と出会った。
「くるな先輩、今日もめっちゃ綺麗ですね」
唖桐くんのお友達の女の子がいつものように私を褒め称える。
正直言って、毎回毎回 黄色い声や視線を止めてほしい。
私は別に芸能人ではないのだから。
「あ、ありがとう」
「唖桐もそう思うよね」
「あ? まあ、そうだろうな」
「反応薄くない?」
「普通だろう」
私はどういう訳か男女共に好かれやすいのか、こういったきゃあきゃあ言う人達が多い。
でも、唖桐くんは少しだけ違っていて、他の人達と違って私とは普通に接してくれて黄色い声を出すような事は一度もない。
私はこういう人の方が安心を持っていた。
それに彼は。
「………」
先に家を出たことはを追いかけるかのように私も家を出る。
「いいよ、1人で行くから」
「えっでも」
「くるなちゃんと一緒に行くと、また変な事言われるから嫌。ただでさえ、私の存在自体に変な事を言われるのに」
そうことははっきりと告げて、すたすたと先に行ってしまった。
「やっぱりだめなのね」
私はことはと仲良しの姉妹として見られたいのに、ことはは私と一緒にいる事を嫌がられている。
どうしたらいいのか本当に分からなくなっていた。
「はあ~あ」
「どうしたの、くるな。大きなため息なんか付いて」
「うん」
友達が心配そうな様子にクラスメイトが私の態度になぜかそわそわし始めた。
まあ、いつもの光景だ。
「月野さんが溜息をついた」
「お前なんかしたのかよ」
「してねえよ。お前じゃねえの?」
「どうしよう。なんか困らせる事したのかな」
「もしかして、悩み事があるんじゃあ」
「………」
ものすごく心配された会話が飛んでくる。
いつもの光景だけど。
私が何かをしたら、私が何かを言ったら、大した事でもないのになぜか話題とされる。
これが、ことはを疑心暗鬼させてしまっている原因でもある。
「前から思っていたけどさ、異常だよね。くるなに浸透している人達って」
「う、うん」
「くるなって結構ポンコツな部分多いのにね。
誰が完璧人間って言ったのは」
「さあ、誰だろうね」
私にはどういうわけか、小学生の頃から男女ともに妙な人気があって、私の事を悪く言ったら罰を与えるという噂を聞いた事がある。
あとなぜかファンクラブがあるらしい。
私はそこまですごい容姿している訳ではないと思うが。
たまに芸能関係の人からスカウトを受けられた事は多々あるけど、私は興味はなくそもそも私はそんな誇れる見た目ではないと思うんだけど。
でもその人気のせいで、ことはは私の事を避けるようになったのは。
「くるな先輩」
「あ、唖桐くん」
昼休み、中庭の自販機コーナーにやってくると、唖桐くんとそのお友達と出会った。
「くるな先輩、今日もめっちゃ綺麗ですね」
唖桐くんのお友達の女の子がいつものように私を褒め称える。
正直言って、毎回毎回 黄色い声や視線を止めてほしい。
私は別に芸能人ではないのだから。
「あ、ありがとう」
「唖桐もそう思うよね」
「あ? まあ、そうだろうな」
「反応薄くない?」
「普通だろう」
私はどういう訳か男女共に好かれやすいのか、こういったきゃあきゃあ言う人達が多い。
でも、唖桐くんは少しだけ違っていて、他の人達と違って私とは普通に接してくれて黄色い声を出すような事は一度もない。
私はこういう人の方が安心を持っていた。
それに彼は。