案の定だった。
私を知っている2年生・3年生が、私を見つけた途端にコソコソと陰口を叩いていた。
陰口を叩かれるのも慣れたりしたけど、やっぱり嫌なものは嫌だ。
でも、私は無視を貫くしかなかった。
だって、そうだから……。
無視して気にしていない振りをする方法しか私には分からないから。
対処方法なんて分かる訳がない。
「もう…嫌だな」
そんな事を思いつつ買った自販機のジュースを手に取った。
「紅茶好きなの?」
「!…えっ」
突然背後から声を掛けられその声にびっくりして、思わず後ろを振り返る。
「やっほーまたあったね。月野さん♪」
「…えっと…」
昨日の助けてくれたかっこいい先輩だ。
そういえば、名前知らないんだった。
でも、私の名前は知っているみたいだけど、どうしてだろう?
くるなちゃんの妹として有名だけど、おそらくみんな私の名前なんて知らないんだろう。
「あの……」
「ん? そういえば思ったんだけどさ、昨日の呼吸の仕方はちょっと良くなかったけど、フォームはすごく良かったよ。小学生のころやってたって聞いたけど」
「あ、はい。小3までミニバスケをやってましたけど」
「その後、はやらなかったんだ?」
「えっと…はい。小4の頃に引っ越しとかあったんで、環境も変わっちゃったんで、なんとなく辞めてしまって」
「そうだったんだ。
でも、クラブとかは入らなかったんだ」
「ああ、えっと…」
どういう風に言えば納得してくれるんだろう。
「その、しばらく学校とか行けなかったんです」
「あ、そっか…」
「学校行けなかった」という言葉を最後に先輩はそれ以上問い詰める事はしなかった。
小3までは確かにバスケを心から楽しんでいたと思う。
けど、いつしか何も出来なくなっていた。
中学も高校も続けたいと思っていた。
小さい頃はバスケの選手になりたいという夢があったのも事実。
でも、小6の頃の私の夢は何もなかった。
そして、それは今も続いている。
私の夢はあの日からずっと何もなくなってしまっている。
私を知っている2年生・3年生が、私を見つけた途端にコソコソと陰口を叩いていた。
陰口を叩かれるのも慣れたりしたけど、やっぱり嫌なものは嫌だ。
でも、私は無視を貫くしかなかった。
だって、そうだから……。
無視して気にしていない振りをする方法しか私には分からないから。
対処方法なんて分かる訳がない。
「もう…嫌だな」
そんな事を思いつつ買った自販機のジュースを手に取った。
「紅茶好きなの?」
「!…えっ」
突然背後から声を掛けられその声にびっくりして、思わず後ろを振り返る。
「やっほーまたあったね。月野さん♪」
「…えっと…」
昨日の助けてくれたかっこいい先輩だ。
そういえば、名前知らないんだった。
でも、私の名前は知っているみたいだけど、どうしてだろう?
くるなちゃんの妹として有名だけど、おそらくみんな私の名前なんて知らないんだろう。
「あの……」
「ん? そういえば思ったんだけどさ、昨日の呼吸の仕方はちょっと良くなかったけど、フォームはすごく良かったよ。小学生のころやってたって聞いたけど」
「あ、はい。小3までミニバスケをやってましたけど」
「その後、はやらなかったんだ?」
「えっと…はい。小4の頃に引っ越しとかあったんで、環境も変わっちゃったんで、なんとなく辞めてしまって」
「そうだったんだ。
でも、クラブとかは入らなかったんだ」
「ああ、えっと…」
どういう風に言えば納得してくれるんだろう。
「その、しばらく学校とか行けなかったんです」
「あ、そっか…」
「学校行けなかった」という言葉を最後に先輩はそれ以上問い詰める事はしなかった。
小3までは確かにバスケを心から楽しんでいたと思う。
けど、いつしか何も出来なくなっていた。
中学も高校も続けたいと思っていた。
小さい頃はバスケの選手になりたいという夢があったのも事実。
でも、小6の頃の私の夢は何もなかった。
そして、それは今も続いている。
私の夢はあの日からずっと何もなくなってしまっている。