「……なんで死んだんだよ…
おい、聖太…っ!」
「ヒック、ヒック…赤羽君…
戻ってきてよ…っ!」



私、金原 結衣(かなはら ゆい)。
好きな人が…亡くなりました。
好きな人・赤羽 聖太(あかばね せいた)。
昨日、交通事故で…帰らぬ人になってしまいました。
今は赤羽君のお葬式。
赤羽くんは女子からもすごいモテてて、男子友達も多い。
素敵な人でした。
何でこんなに好きになってしまってたんだろう。自分でもよくわからないくらい、嫌いになりたくなるほど大好きで大好きだった。
なんで…?
なんで赤羽君は亡くならなくっちゃいけなかったの?
なにか悪いことした?
私が…変わってあげたいくらいだよ…っ!
「結衣」
え…?
「マナ。
どうしたの?」
「あのさ、聞いた?
赤羽君の…なくなった理由。」
え、だってそれは…
「交通事故でしょ?」
「ごめん。
思い出したくないのは知ってるけど…言っておきたくて。
赤羽君は…」
赤羽君は…?

「持病があって、もってあと半年って言われてたみたい。」

え…?
持病?
いや、だって 学校の体育も普通にやってたし、給食もほかの人と同じくらい食べてたよ?
「赤羽君、みんなに心配かけないように普通にしてたのかもね。」
「病気の名前って…?」

「CES性心臓病。」

心臓病…?