ー中学3年生ー
春になり進級した。
謎の流行りに乗り、週に一度彼と一緒に下校することになった。
最初は色んな話をして帰って楽しかった。
しかし、日が経つごとに一緒に下校する日でもないのに彼が待っていることが増えた。
みんなには羨ましがられたがわたしは窮屈でしかなかった。
下校する日が増えたことだけではなく、一緒に下校する距離も日に日に長くなっていた。正直友達と下校するほうが楽しくて気楽だったので彼と下校することがストレスになりつつあった。
いつしかわたしは彼を避けるようになった。
そんな関係のまま夏休みに入った。
夏休みに入ったら下校は一緒にしないものの週に一度電話がかかってくるようになった。
話す内容は部活のことや友達のこと。
夏は祭りや花火大会などイベントは盛りだくさん。
夏休みに入ってすぐの花火大会には一緒に行った。
それ以来電話の度にどこかに出かけようと誘われた。
わたしは元々出不精で気分屋だった。友達との約束も気分が乗らなかったらドタキャンしていた。
彼からの誘いはいつも有耶無耶にして断っていた。
夏休み前の事もあったので全く気分が乗らなかったのが主な原因。
そんな中、友達カップルが別れたと聞いた。
その時なぜか羨ましいと思ってしまった。
中学1年生の時同様その瞬間にわたしの心は冷めてしまった。
週に一度の電話の日。わたしは別れを告げた。何故かと聞かれたの電話受験の為だと答えておいた。3割くらいは本当の事だったので罪悪感はそんなになかった。
それから彼とは卒業までほぼ言葉を交わさなかった。
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私はこんなどこにでもあるような中学校生活を送った。
高校生になってもどうせ中学校みたいに普通の生活を送るんだろうなと思っていた。