少しして戻ってきたユイくんの手には、パックのカフェオレと、いちごみるく味のジュース。


いつもの癖で、ユイくんを追っていたら


視線を感じたのか目が合ってしまって、


なんとなく気まずくて逸らそうとしたら、


「いる?」


って、いちごみるくを手渡してくれた。


「ねぇ、朝木さん」


「……なんでしょう」


ストローを咥えながら席についたユイくんが、おもむろに話しかけてきた。


待ってる間の暇つぶしかな、


それともバレてる?


焦りと緊張で汗が滲んだ手を、ぎゅっと握り締めて、何でもない風を装いつつ返事をした。


できれば、人がいなくなるのを待ちたかった私の願いを、


「朝木さんだよね?手紙」


神さまは叶えてくれるつもりはなかったらしい。


バレていらっしゃる……!!