ユイくん、好きって言ったら、もう見てくれなくなるかな。


ううん、そんな事ない。


だって優しいユイくんだもん、きっと断っても、今まで通りでいてくれる。




授業の終わり、レターセットなんて普段持ち歩いてない私は、さっきまでの授業で使ってたノートの最後のページを破いて、


洒落っ気のまったくないその紙に、字の綺麗さだけは人生で1番を目指して、放課後の時間がほしい旨と場所を指定して、ユイくんの机の中に放り込んだ。


疑問として残った、


“ノートも写してないのになんで消しゴム落としたんだろう”


に関しては、放課後の事で頭がいっぱいになった、容量の小さい私の頭からは弾き飛ばされてしまった。