今日は何日?



今は何時?



ここにいると、時間の感覚が狂ってくる



小さな窓から除く空の色が変化するのをただ眺めるだけ



昔は……もう少し楽しかった気がする



まぁ実験に使われた時点で楽しいっていうのもどうかしてると思うけれど





「No.2ー!!
ちょっと一緒に外出ようよ!!」





No.3に手を引かれるがままついていく



この子の本当の名前は何ていうんだろう





「見て!!
昨日の夜に雪が降ったんだぁ!!
No.2と見たいなぁって思って!!」





そう言って笑ったNo.3を見て、この子も普通の子供なんだなと思った



私たちと同じくらいなのに少し子どもっぽいのは、この中の世界しか知らないからなのかな





「ねぇ、あなたは……どっちを植えられたの?」



「俺はNo.1のサンプルだよ。
まぁ完璧ってわけじゃないんだけどね。
実験途中って感じ?」





シロ兄の……





「あなたは、それでいいの?」



「いいもなにも、俺を拾ってくれたのは明彦さんだけだからねぇ。
例え明彦さんが犯罪を犯してたとしても、俺は明彦さんのために動くだけだよ!」



「じゃああなたは……」





あれが間違ってるって分かってて……、と言おうとしたところで、口を手で塞がれた





「それ以上は内緒だよ。」






困ったように笑う姿は、どこか翔に似ていると思った





「よし、じゃあ遊ぼうよ!!」



「え、」



「ずーーーっと部屋に籠ってたらつまんないでしょ?
だからストレス発散に、ね?」





まずは雪だるま作ろうかなぁ、と鼻歌混じりに雪玉を転がし始めたNo.3



私もそっと雪の中に手を入れてみた



痛いほど冷たくて、でもその冷たさが心地よかった



それから私たちは雪で遊んだ



子供のように頬や鼻を真っ赤にさせながら





「手が凍っちゃうよ!!」



「雪だからね。」





私たちは目を合わせて笑った



実験なんかしなくても、こうやって笑い合える日々があるだけじゃダメなのかな……