そして大輝。
何も言わずいなくなること、本当にごめんなさい。
約束、守れなかったね。
あなたが手を伸ばしてくれたから、私はこんなにも幸せな気持ちでみんなの元を離れられる。
その声で名前を呼ばれることが大好きだった。
私にだけ向けられるもの全てが愛おしかった。



本当にありがとう。
みんなといられて幸せでした。』








手紙はそこで終わっていた



俺たちは何も喋ることなく、ただ手紙を見ていた



今さら……こんな手紙1つで俺たちの関係終わらせんじゃねぇよ……っ



お前の口から聞かなきゃ意味ねぇんだよ……





「僕……やっぱりクロちゃんがここにいなきゃ嫌だ。」



「……せやな。」





俺たちはクロに支えられていた





「あいつ1人いなくなるだけでこんなになっちまうなんて、他のグループが見たら笑っちまうな。」



「……それでも、いい。」



「あぁ。
それだけあいつは俺たちにとって大事なやつってことだ。」





クロ



お前はお前の意思でここから去っていった



1人で全部抱えて、犠牲になって



今でもきっと俺たちのことを守ってくれてる



だから、俺たちも俺たちの意思でやっていく



まだ約束は破棄されちゃいねぇよ



そんなもの、俺が認めるか





「とにかく、今日の20時に何が起きるかだ。」