「みさきちゃんって好きな人いるのー?」


「い、いるよー!でもないしょ!」

小学生の頃から女の子はそういう話が好きだった。私も嫌いだったという訳では無いけど、人を好きになる事が分からなかった私は、周りの子が恋バナしてるのについていけなくなるのが嫌で、嘘をついていた。

「え、だれだれー!?」

「絶対言わないでよ??」

「もちのろん!」

「、、、くん」

「えー!???めっちゃ意外!」

そして次の日にはもうクラス中が知っていた。何回も同じ事をして恥ずかしくなって、そしたらその人の事を本当に好きになってしまったようになる。

もうほんとばか!じぶん!!!!何回同じことを繰り返せばいいんだよ泣って感じの私、河合美紗希も今年の4月から華のJK♡


「えへへ」

制服を着て鏡の前で1人にやけていたら、我が兄に変な目で見られてしまった。
いいもん!べつに!

私は中学の頃から吹奏楽をやっていて高校でも続けたかったから、地元でも頭がよく、
そこそこ吹部の強い高校に進学した。


「よし!今日からがんばろう!」


気合をいれて、ワクワクした気持ちで家をでた。

「美紗希~!おはよー!」

校門の前まで来たら、同中の凛が飛びついてきた。朝から超元気じゃん笑笑

「おはよー。ほんと朝からうるさいくらい元気だね笑笑」


凛は長いポニーテールを揺らしながらニコニコしている。あぁーほんとかわいいな。ムカつくぐらいに。

「そこはおはよーだけでいいの!」

「おはよーーーーーーーーーーーーーー」

「よろしい~笑」


凛はまつ毛がまるでミニーちゃんみたいに長くくるんってなってて、ぱっちり2重で、性格も明るくてその上身長も程よく小さい。
私が男だったら絶対惚れてるってくらいほんとにかわいい。まぁ、実際中学の時はえげつないくらいモテてたけど、、、けっ!

「いいなーー」

「ん?何が?」

「何でもないよ」

「なんか今日美紗希冷たくない!?」

「そんなことないって笑笑」


そんな会話をしているうちに教室についた。私と凛は同じクラスだ。

「凛、美紗希!おはよー」

「あ!美紗希聞いてよ~」

「凛~これおもしろくない!?」

教室に入った途端、クラスメイトが話しかけてきた。毎日こんな感じだから意外と教室で凛と話すことはあんまりない。ちょっと寂しいけどそんなの本人に言いたくないからがまん、がまん。

「ホームルーム始めるぞー!!あ、河合。お前今日当番だろ。俺の机から配布物が入ってる箱取ってきてくれ。」



はー!?なんで私が。って当番だからか。
んーひたすらにめんどくさいけど行かなきゃなー。


「はーい。」

凛が可哀想なものを見る目でこっちを見ていた。うん、とりあえず今日の放課後はお菓子を奢ってもらおう。

「失礼しまーす」


職員室に入って担任の机に行く


目的のものを探していると、担任の机の向かい側で先生と話している生徒がいることに気づいた。

ん?


話しているんじゃない
怒られてるんだ、、


かわいそー


と思ったけどその男子生徒はすごく涼し気な顔で立っていた。


「小林!!英語の追追試に合格しなかったの、学年でお前だけだぞ!?もう少し危機感と言うものはないのか!??」


「はい。すいません。」




うわー、心がこもってないコメントだなー笑


ちら


「!!?」


そんな事を思ってたらバッチリ目があってしまった


長すぎず短すぎない髪の毛、決して騒がれるほどではないけど整ってる顔、私より少し黒く男子の中では色白に近い色の肌


あー、なんか何でも要領よくこなしそうな人だなって言うのが彼に対する第一印象だった
目が合っても私が目をそらさないので、相手もそらさないでいたら怒っている先生がこっちを見てきた

その時やっと我にかえって急いで目をそらした

何やってるんだ、私は!見つめすぎだって…

顔を赤くして下を向いていたら、自分が何をしにここに来たかを思い出た

やば、戻んなきゃ!私も怒られる!!


私は走って職員室をでた。


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