やばい…どうしよう。


「はっ……はあ……」


全力猛ダッシュで走り抜ける。ちらりと腕時計を見て時間を確認してみると8時20分前を指している。


「なんとか間に合いそう…はぁ…かな…ははっ……」


思わず苦笑いしてしまったが笑い事ではない。


転校初日から遅刻など漫画や本だけでの話だと思っていたが、列車の時間をしっかり確認しなかったため今まさに遅刻しそうなのである。


元陸上部の意地を見せつけるかのように学校の校門へと突っ走った。