…天使…。
ジャロは両手を合わせていた。
「天使サマ~、パーティーが無事成功しますように~」
右の壁の窓の外には、花畑があった。
僕はそちらの方へと歩いて行き、ドアを見つけ、外へと出た。
ここの教会の神父は相当に不用心らしい。
それとも、こんなところまでわざわざ来る泥棒なんていないのかもしれない。
外の庭には、一面に花畑が広がっていた。
色鮮やかな花がたくさん咲いている。
…なんて綺麗なんだ…。
心が洗われるとは、こういうことを言うのかもしれない。
何か遠い昔に、ここと同じような場所へ来たことがある気がする。
「ここがあなたが倒れていた場所よ」
ジャロが後ろから歩いてきた。