僕と海は、少しずつ混じり合っていく。
「ビアン」
…女の人の声が聞こえる。
「ビアン」
止めないでくれ。
「ビアン!起きて!」
目を覚ますと、ベッドの横に、ジャロが立っていた。
「…ジャロ…。もう朝?」と僕は目をこすりながら言った。
「まだ、5時だけど…、少し、早朝の散歩しましょ」
僕はベッドがら降りた。
…眠い。
「副料理長を起こさないように静かにね」
もう一つのベッドで、ムンゴは口を大きく開けて、眠っていた。
でかいいびきだ。
僕達2人は、裏口から外へと出た。
鳥のさえずりがあちこちから聴こえる。
「どこ行くの?」
「丘の上」とジャロは言った。