ジャロはお客達と、楽しそうに会話をしていた。



お客はだんだんと減り、閉店の時間になった。


片付けが終わると、僕とジャロと料理長は三人で一緒に食事をした。


料理長は、今まで来店した少し変わったお客達の話をしてくれた。


とても楽しかった。

なんだか、ものすごく久しぶりに幸せな気分になった気がした。



僕はベッドに潜ると、すぐに深い眠りの世界へと沈んでいった。



…夢を見た…。


僕は、果てしなく広がる海の前に立っていた。


しかし、その海にあるのは水ではない。


白くて、気体とも液体とも言えない“何か”である。


だけど、僕達はそれを“海”と呼ぶ。


…僕達?


僕は、その中へと潜って行った。