「おし、仕事だ」とムンゴは言って、立ち上がった。
「おい、ジャロ。おめー最近働きすぎだぞ。少しは休めよ」
「…あっ、はい」とジャロは言った。
そしてムンゴは、空になった食器を持って、調理場へと戻って行った。
「おかしいわね…」
ジャロはそう言いながら、僕の前にできたてのカルボナーラを置いた。
「何が?」と僕は訊いた。
「前は、人のことなんて心配する人じゃなかったのに…。何かあったのかしら。…大好きなギャンブルに大負けでもして、人格が変わっちゃったとか…」
僕はフォークを使って、カルボナーラを口へと運んだ。
とてもおいしい。
「よし!とーっても忙しいけど、一緒に頑張りましょっ!」とジャロは言った。