「神威…気配消してないでよ。気味悪い」

「なんでだよ?那奈が静かにしてろって言ったんだろ?」

「大人しくしててって言ったの。気配を消せとは言わなかったわ」

「可愛くねーの」

「可愛くなくて結構。仕事には必要ない事よ」

「くすくす、とか言って寂しい癖に」


かららん、とデスクの引き出し2番目を開けて、其処からポーチを取り出す。


「寂しいのはヤニ切れだからよ」

「おっさんか」

「何とでも言ってちょうだい」


そんな会話の中でも私の体は、そそくさと喫煙室へと向かっていた。