私の全てを投影された、私の一部のようなヒト。


「なーな、早く帰ろーぜ?」

「はいはい」


私は一人残っていた会議室の電気をパチッと切って、外に向かった。


荒れていたはずの大気は回復し、大粒の雨は何時の間にか止んでいて…。



空には薄い月が浮かんでいた。



fin.